2010年09月12日

この夏を振り返る・マルチメディア


ペピン結構設計
『マルチメディア』
2010.8.28 - 31 こまばアゴラ劇場


大分遅くなりましたが、
ご来場誠にありがとうございました。
この公演が僕の夏の締めくくりでした。
 
 
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何だかんだで、PLAT-formanceと同じくらい長く関わっている
ペピン結構設計。
本当に素敵な人たちばかりで、今まで大事な事を沢山教わりました。
僕が現在舞台に立ち続けていられるのは
ペピンのおかげと言っても過言ではないくらいです。
所謂プロの役者ではなく、社会人として生活する中で演劇を生み出していく。
だからこそ、生きていく上で何故演劇をやるのかって事を
常に意識している。
 
 
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『マルチメディア』は、ペピンがまだ大学生だった頃に
STスポットで上演した作品の再演だった訳ですが、
僕は当時ペピンに居なかったし、
初演とは見た目が似ていても全然違うお話だったから、
あまりそういう事は意識せずに取り組みました。
僕はしばしば、表面的には役が作れている様に見えて
実は芯の部分が固まっておらず、
公演直前になってその問題が表面化してきて追い込まれる…
みたいなパターンに陥るのですが、
今回はそもそもキャラクターを掴むのに手こずりました。
何だか、なまじ僕に似ている人物だったので
つい自分に寄せ過ぎてしまったというか…。
大学で環境クリエイティブ科に入り、
油絵と映像と写真とイベントをやってる若者。
皆に「マルチだよねー」って言われちゃう男の子。

でも今回は無事そこを突破して、
手応えのあるものを掴んだ様に思います。
公演2週間前までどっぷりPLAT-formanceをやっていたため
ものすごい遅れ参加になっちゃって、
皆には随分迷惑をかけました…。
 
 
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『マルチメディア』がどんなお話だったのかを
ここで一言では言えません。
往々にしてペピンの作品は一言じゃ説明出来ないのです。
ただ、もともとペピンは

「メンバー皆の生活の中から沸き上がってきた興味・疑問・
諸々の想いをすくいあげて作品にしていく」

という作り方をしていたのだけど、
最近はそこに加えて、作品そのものの中に
「物語が生まれるプロセス」が描かれる様になった。
結局物語っていうのは、自分の心と世界の折り合いを付ける為のものなんだと思う。
どうしようもない現実を前にして、「何でこうなっちゃったんだよーっ!」の
「何で」の部分を自分なりに埋める為に。
ペピン結構設計のコピー、
「天気の良すぎる今日を、も少し上手に生きるために。」
は、そういう意味合いがこもってると思う。
僕はこのコピー大好きなんです。
 
 
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現実を物語で補おうとしたり、
物語で現実を作り替えちゃったりするから、
ペピンの作品はどっからが妄想でどこまでが実際起きた事なのか
一回観ただけだと分かり辛かったりする。
マーブル模様みたいに、もんやり混ざってる。

マーブル模様っていうのは、近づき過ぎるとよく分からないけど、
少し離れて全体を眺めると色の混在する様がとても美しい。
ただ、その美しさは、結局一つ一つの色が綺麗に発色していてこそ。
今回の、僕に残された課題はそこかなーと思います。
一つ一つのシーンが意味と意志を持って発色しないと、
全体の模様が完成しない。
ごく当たり前の事だけど、ペピンに関わるなら殊更強く
それを意識しなきゃなーと思いました。
 
次はさらにパワーアップするぞ!
 
 
posted by 吉田能 at 13:10| Comment(0) | 演劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月05日

この夏を振り返る・express

こんにちは。久々の更新です。
その日のツイートをまとめて投稿する機能を試してみましたが、
何だか鬱陶しいのでやめました。

さて、感謝する事も省みる事もなく突っ走ってしまったこの夏、
今更ながら振り返ってみようと思います。順番に。


PLAT-formance第8回公演
[express]
8.13-15 王子小劇場



まずはご来場頂いたお客様、
Corichやブログで感想を書いてくれた皆様、
本当にありがとうございました!
エールも批判も、全てが我々の活動のガソリンとなっております。

とにかく挑戦だらけの公演でした。
佐藤佐吉演劇祭参加という事で気張っていた
…という訳でもないのですが、
多くのお客様に注目して頂ける機会に
…と言ってもお盆だったのですが、
「コントと演劇の境界」のギリギリを攻め、
ネタも、音楽も、美術も、照明も、そして衣装も、
公演を構成する全ての要素を過去最高まで引き上げようとしました。
おかげ様で沢山の反響を頂きましたが、
それらの試みがことごとく大成功を収めたかと言われると……
毎度の如く自分達の課題を突き付けられた、そんな気持ちです。


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まず公演の冒頭でいきなり漫才をやるという暴挙。
やった事ないですからね、漫才なんて。
ものっそい難しかったです。漫才師ってすごいなと改めて思った。
何をどうすれば正解なのか分からぬままに、もがいていました。
ちょっと漫才に関してはリベンジしたいなーと思ってます。
このままじゃ死に切れん。


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今回、僕の挑戦その2は、「一人芝居」でございました。
これも人生初。しかもこのネタ、絶えず喋り倒し動きまくる。
もう汗ダックダクでした。
プラフォとしてはかなり異色の作品になったと思います。
たった一人で舞台上に居ると、時間感覚を自分の都合良くねじ曲げてしまいがちで、
間が狂ったり、お客さんを置いていってしまったり、色々苦戦しました。
しかし苦労の甲斐あって、インパクトあるネタに仕上がったのではないかと思ってます。


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相方の安藤君も多彩なキャラで攻めておりました。
人気だったのはやはりこの酔っ払いのキャラと…


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電車オタクのキャラ。
流石と言うか、特徴をしっかり押さえた上で
遊べる所にどんどん遊びを挟んでくる。
舞台上で付き合うこっちはワクワク半分、ヒヤヒヤ半分。
もっとツッコミでこのキャラを活かしてやりたかったんですが、
自分の力不足を感じます。


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今回は劇団銀石の浅利ねこを衣装に招き、
世界観の構築に一役買って頂きました。
今まで衣装はユニクロか無印で済ませていた我々ですが
おかげ様で格好良い駅員に仕立て上げてもらいました。
早着替えの為の細工や着替えの手伝いまでしてもらって、
本当にお世話になりっ放しでした。ありがとう!!!


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そして今回、何よりも強力な力を発揮していたのが
舞台美術だったと思います。
こんな写真だけでは全然伝わらないのですが、その存在感たるや。
今にも崩れそうな銀の鉄塔の下に、廃墟の如く古ぼけた駅。
時間が錯綜する今回の作品を見事に体現してくれました。
壁の向こうからぼわっと光る電光掲示板には、皆さんド肝を抜かれた事と思います。
あの電光掲示板は2ヶ月くらいうちに置いてありました。でかくてちょっと邪魔でした(笑)


音楽は、何かもう、とにかく楽しかったです。
とてもアレンジしやすいテーマ曲が作れたので、
それを各ネタに合わせてどう変化させていくか、
ピアノで遊びながら作っていった感じ。
「能天気」にて視聴出来ますので、是非聴いてみて下さい。


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今回の公演はオムニバスのあり方としても今までと一線を画し、
オチではなく「この後のネタへ続く」的な締めで終わるネタを混ぜ、
明確に「とある列車の物語」として一本に見える様な構造になりました。
観ている側が油断出来ない、という意味では少し笑い辛い構成になってしまい、
その辺は本末転倒だったかな、と反省する事しきりです。
「これはコントではなく演劇だ」という感想も、多数頂きました。
コントを名乗る以上、「お客さんを笑わせる」という命題は確実にクリアしなくてはいけません。

ただ個人的には、今回笑いが過去の公演に比べて薄かったのは
構成のせいというよりは単純に演技が粗かったせいかなと思ってまして、
もう少し整理出来ていれば更に良い結果が得られたのかも、と。
悔しい気持ちで一杯です。

ともあれ、次回公演は今までの小難しい構成を一度脱して、
単純に笑えるものを作ろうと思ってます。お楽しみに。



では最後に。
今回の[express]は主に『銀河鉄道の夜』をモチーフに作られた訳ですが、
作中に散りばめられたキーワードについて、いくつか解説してみようと思います。
プラフォのサイトでは触れてない部分を、ここだけの話。ほんの少し。



■天の川

これは、『銀河鉄道の夜』とは直接関係ないのですが…。
クリスと、記憶が曖昧になったヨシダが列車から飛び降りた「天の川」。
実は北海道の上ノ国町に、「天ノ川駅」という建造物が実際にあります。
建造物、と書いたのは、駅の形をしているだけで実際の駅ではないのです。
だから、「あらゆる列車が通過する、幻の様な駅」と作中では述べられています。
「かみのくにちょう」という地名も、うまく洒落が効いております。


■灯台守

2人の幽霊が列車に揺られて会話するエピソードは、
一部『銀河鉄道の夜』の原文をもじっています。
「何故灯台の灯を規則以外に…」という部分です。
渡り鳥がアメリカの戦闘機にすり替わっています。
興味がある方は、一度読んでみて下さい。


■ケンタウルの村

読んだ事がない方には意外と知られていないのですが、
『銀河鉄道の夜』は「未完の物語」なのです。
色んな箇所の文字が抜けていて、それが抜けたまま本になっています。
とりわけ、

「ああ、ここはケンタウルの村だよ。」カムパネルラがすぐ云いました。

という一文の後には原稿用紙一枚分の欠落があり、
その間のストーリー展開は誰も知りません。
クリスの書いたネタがケンタウルの村で途切れていたのは、そこにかかっています。



ではこの辺で。
今後ともPLAT-formanceをよろしくお願い致します!
 
 
posted by 吉田能 at 16:05| Comment(0) | 演劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月04日

[R.F.D]無事終演

三日坊主体質のくせしてツイッターを始めまして、
こちらの更新がポツポツになってしまいました。
いかんいかん。

というわけで、PLAT-formance特別公演
『15 Minutes Made Volume8』参加作品
[R.F.D]
無事終演致しました!
ご来場頂いたお客様、誠にありがとうございました!

小劇場界で注目されている劇団5団体を相手に
コントで張り合ってきた訳ですが、とても楽しかったです。
他の団体の方が良い人ばかりだったし、何よりどの団体も
作品のクオリティが高く、とても勉強になりました。

僕らはと言えば、ズタボロの初日から毎日改良を加え、
何とか右肩上がりで駆け抜ける事が出来ました。
お客様からも沢山の反響を頂きまして、本当にありがたいです。
一方で、演劇作品に比べて内容が薄い(何せコントですからね)とか
あんまり笑えなかったとか、酷評の方もいつもより多かったです。
また、お褒めの言葉にも「磨けば光る原石」「進化の途上」という表現が目立ち、
まだまだやれるでしょ?という期待を強く感じました。
ええ、応えてやりますとも。
8月は更に面白いものをお届けしますよ!お楽しみに!!

こちら、今回の[R.F.D]のダイジェストです。

 
 
posted by 吉田能 at 01:21| Comment(0) | 演劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月06日

ラーメンブログじゃないのよウチは

という訳で、無事千秋楽を迎えました。
劇団銀石第8回公演『復讐回帰』。
ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました。

何とまぁ、千秋楽の日に限ってiPhoneを家に忘れまして、
打ち上げの写真やら何やら、
記念になるものを何も撮れませんでした。
僕の脳内に留め置こうと思います。くそう。


cast.jpg


全10回のステージ、前半は長く感じたけど
後半に差し掛かるとあっという間だった。
初めて触れるタイプの演劇で、とにかく刺激が多かった。
同年代、または自分よりも若い世代に
これだけ面白い役者が大勢居るという事実には身が引き締まるし、
彼らと仲良くなれたのはとても嬉しかった。


役者として100%全力を尽くせたとは思わない。
多分、もう少しの忍耐と滅私の精神を以て
作品に貢献することが出来たはずだ。
自分の器の小ささを直視させられる公演でもあった。
中にはどうしようもなく辛い体調不良と戦っていた役者も居たと言うに、
オレは、オレに課せられたポジションから結果的に逃げてしまった。
言ってしまえば、常にオレと一緒に登場する、所謂「相方」となる役者さんとの
信頼関係の構築を半ば放棄してしまったのだ。
素敵な作品と、素敵なスタッフと、素敵な役者達に囲まれて、
それが唯一にして最大の心残り。
遂げられなかった仕事が肩にぼんやり乗っかったままの気分。


せめて、今回得た多くのものを、次の表現に繋げていきたいと思う。
もし機会があればまた銀石には出てみたいな。
今度は更に自由に取り組めると思うんだよね。


今日は久方ぶりに大学に行きまして、
公演期間中に受けるはずだった健康診断などを受けてきました。
何だかこう、何ですね。やっぱ少し寂しいな。
小田急線に乗ると登戸を通り過ぎて成城学園前で降りたくなる。
それでもオレは、明日からまた音大生に戻るのです。
 
 


いや?

4月21日には花掘レのライヴ、そして
29日からはPLAT-formanceが
[15 Minutes Made Volume8]に出演します。
その後、相方の安藤と共に映像に出演し、
夏にはPLAT-formance本公演と
(おそらく多分)花掘レのワンマンライヴを目論んでおります。

音大生では収まりませんよ。何せ歳くってますから。
これからも能天気予報をお見逃しなく!!
 
 
 
posted by 吉田能 at 23:46| Comment(2) | 演劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月03日

今日はラーメン抜き

やってしまった、本日のマチネ。

共演者の台詞ミスをフォローしようとして自分が噛み、
テンパった挙げ句ぐちゃぐちゃになると言う
オレのこれまでの舞台経験の中でも最悪の事態を引き起こす。
何故あそこまで思考がフリーズしてしまったのか。
何となく理由は分かるけど、まぁここで語る事もあるまい。
とにかく反省。
せっかく来て頂いたお客様には、お見苦しいものをお見せした事を
心より謝りたい。ごめん!

その反動なのか、ソワレはノーミスで演技もノってた気がする。
足して2で割れるもんなら割りたいわホンマ。
いやいや、そんな事は出来ない。



と、そんな訳で外でいそいそラーメン食う気分でもなく
従って出演者紹介写真も撮らず。
せっかく昨日2人紹介したのに、帳消しになってしまった。
ふてくされるオレに気を遣ってくれた熊谷とペコに感謝。
年上だってのに形無しでございます。トホホ。



sakura.jpg

劇場の前の桜はおりしも満開。
花は盛りに 月は隈なきのみを見るものかは
とは言えやはり満開の桜は美しい。
明日が見納めだ。
 
 
 
posted by 吉田能 at 23:52| Comment(2) | 演劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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